2024年4月28日日曜日

第3クール第1回家族相談会「生きづらさからの回復のプロセスと自立」

こんにちは、久しぶりにブログを担当します、猪本です。
ここ最近は初夏のような暑い日も増えてきましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、2024年4月20日(土)、
♪らるご♪家族相談会 2024年度の第1回が行われ、
3名のご家族の方々にご参加頂きました。

今回は、代表で臨床心理士の福本による
“生きづらさからの回復のプロセスと自立~
心身の回復段階の理解と望ましい対応~”
についてのレクチャーが行われました。
その中で私が印象に残ったのは、
心がつながる魔法のことば“あ・う・た”です。

“あ”はありがとう
“う”はうれしい
“た”はたすかるわ
の頭の3つをとって“あ・う・た”とされています。
では、この魔法のことばは回復過程において、
どの時期に大切かと当事者でもある私が思うには…
正直なところ、全部!の時期に有効だと思います。

私が引きこもっていたころの事を考えたときに、
その頃の心情ととてもマッチしている漫画の台詞があります。
森 恒二先生の漫画の主人公の台詞で、
「やりたい事がないとダメだと 
 夢がないとダメだと 勝てなければダメだと
 幸せじゃないと言われた
 僕もそう思った だからずっと苦しくて逃げていた
 (中略)
 それでも… それでも 母さん……
 僕は…
 僕は 僕であればいいと 言って欲しかった」
森 恒二(2009)『自殺島』1巻 白泉社 より引用
この台詞が、何度読んでも当時を思い出して私は涙が出ます。

私は今でも思うのは、
私たちの生きている社会は何かしらやってないと、
自分が認められないような感覚があります。
例えば、学校に行っていないと…仕事に行っていないと…
何かしていないと、
社会や他人は“自分”を認めてくれないという感覚です。
私も引きこもっているときはよりそれを強く感じ、
自分の存在価値についてすごく悩みました。

なので、親御さんには、
生きていてくれて“ありがとう”という気持ちで、
ありのままの本人を、存在自体の肯定の“ありがとう”
を伝えていっていただければと思います。
そしていずれ、
ご本人さんも自分自身の存在そのものを肯定できるように、
積極的に魔法のことば“あ・う・た”を使って欲しいと思います。

実際、私も動けるように、外に出れるようになっていったのは
「今はこんなどうしようもない自分だけど、

何かできることがあるんじゃないか」
と思えるようになってから、少しずつ動けるようになっていきました。

それでは、また来月、よろしくお願いします。
(スタッフ 猪本)


第3クール 第3回家族相談会「就労支援について~自立へ向けて~」

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