今回は公認心理師として働いている♪らるご♪スタッフの猪本の
ヒューマンヒストリー(大げさ?)を伺い、
標準的な回復段階表とイノモトオリジナルの段階を比べながらたどっていきました。
何度も何度も折れずに立ち上がる、壮絶なストーリーはこのようなものでした。
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“周りに遅れたくない” “環境が変わればなんとかなる”と、
熊本の猪本青年は自分を奮い立たせ、持ち前の真面目さと努力でがんばるものの、
中学・高校の教室に行くとお腹が痛くなったり緊張で喉が締めつけられたり、
気持ちが悪くなったり…
予備校時代のひとり暮らしのときも、教室の空間が辛く通えず、ひきこもり
“買ってきたごはん、ただ寝る、ネットとゲーム”の毎日
今後の人生を考えたくない、気を紛らわすだけの生活
生きている意味を考えていた猪本青年が“自分を認めてくれた!親が理解してくれた!”
と感じたお母さんの一言があったそうです。
「あなたと私は生き方が違うんね」
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私の2人の子どもも不登校になった時、ひきこもり生活をしていました。
最初は、親子ともどんどん周りに離されていくことに焦ったり、
現実を見つめては落ち込み、これからこの子はどうやって生きていくんだろうと
不安になることばかりでした。
“親子であっても、あなたと私は生き方が違うんだ”と
当たり前のようで当たり前でなかったことに気づいた時、
ふっ~と肩の力が抜けていったように思います。
“人と同じようにフツーが一番”と思っていた私と、
“フツーに何の価値がある?何のために何をするのかが大事でしょ”
と思っていた長男とは合うわけがないですね~。
大切にするもの、スピード感、気になる感覚、好きな雰囲気など、
あれもこれも違う…
子どもたちは、レールやモデルがないから
どこに走り出したらいいかわからなかったんでしょうね。
だからずっと家の中で立ち止まっていたんだと思います。
オリジナルの人生を見つけるには、コンビニでバイトをしてみては1週間で辞めたり、
東京で一人暮らしをしてひきこもりになったり、
あれやこれやと試行錯誤する経験が必然で必要だったのだと思います。
“自分は自分でいいわ。こういうふうにしか生きられないわ”
と踏ん切りがつくまで時間はかかりました。
どうせ時間がかかるのだったら自由な時間を使って、
レール通りでは経験できない未体験ゾーンを
ご家族で楽しんでみてはどうでしょう。
これから、いよいよ紅葉の季節です!
平日早朝、京都のお寺散歩とか、贅沢ですね〜。
オリジナルの人生のご家族だけが知っている
ワクワクでかけがえのない時間です。
後半は参加者さんに感想と最近の子どもさんの様子をお伺いします。
みなさん、猪本の話を聞きながらご自身の子どもさんのことに心を寄せて
「長い目で見守りたい」と思いつつ、思うように動き出さないことを案じられます。
その一方で子どもさんの小さな変化を語ってくださることもよくあります。
親の目だけでわからない変化でも、他の参加者さんやスタッフからのコメントを聞いて
「そういえば」と気づかれることも多いようです。
親だけで抱え込まないで、今の子どもさんにとって必要なことを
ともに考えていく場になればと思っています。
「経験者に聴く 子どもの心の回復過程」①もぜひお読みください。