2024年9月7日土曜日

第3クール 第3回家族相談会「就労支援について~自立へ向けて~」

 みんな、みんな、「七転び八起き」 ~挑戦と失敗と、安心と笑顔と~

うだる様な暑さの中、8月17日、♪らるご♪家族相談会が開催されました。
相談会は月に一度の開催ですが、毎回「どんなテーマにしよう」
「どんな内容なら、『役に立つ!』って喜んで下さるかな」と、
時間をかけてスタッフ一同、一生懸命に頭を悩ませております。
7月は山口から社会福祉や、元当事者として「誰かに思いを伝える事」のお話、
福本から居場所に関するお話があり、今回は藤原から「キャリア」や「就労」のお話!
やっぱり、皆さまの「就労」に関する話題への関心は、いつでも高い!!
たくさんのご参加がありました**

藤原からのお話は、「就労のために最低限必要になってくる事」ということから、
「どんなお仕事がしたい?どんなお仕事ならできそう?」という、
ご家族にとっては「お子さんへの理解」が、
ご本人さんにとっては「自己覚知」が必要そうな話題まで多岐に渡り、
資料を前に必死に考えを巡らせている皆さん。
そんなお話の内容や皆さんのご様子、私自身の経験も踏まえ、
少し考えを綴ってみたいなぁと思います。

もしかしたら就労に関するお話に限らないのかも知れませんが、
「よし、そろそろ就労に向けて準備を始めてみよう!」
「気になる求人を見つけた…面接に行ってみようかな」と、
「えいっ」と一歩踏み出した結果が、必ずしも良いものとは限りません。
山口も面接の時点でご縁が無かった事もあるし、
いざ蓋を開けてみれば職場で求められるスキル=自分自身がメッチャ苦手な事で、
それはもう非常に苦労した…という経験もあります。
「結局、辞めてしまった」とか、
「最後まで頑張ったけれど、今はちょっと休憩したいな…」とか、
その選択は誰にも止める事のできない「権利」です。

そして、「トライ&エラー」は、
何かをチャレンジする上ではつきものだとも考えています。
もちろん、この「トライ&エラー」そのものを否定するつもりはありませんが、
「『安心な環境の下』での『トライ&エラー』」に
チャレンジして頂けたら良いなと願っています。
例えば、「今、どんな『トライ』が必要で、
どんな『トライ』なら成功率が高く自信に繋がるか?」
を一緒に考えてもらったり、
実際に「トライ」をサポートしてもらえたり。
「上手くいかなくて、『エラー』しちゃったよ…」という時に、
温かく励ましてもらえたり、
「『エラー』の原因って、何だったんだろう…?」と、
客観的に自分を見つめてもらえたり。
「一旦、『トライ』をひと休みしたい…」
という時だって、あるかも知れません。

7月の家族相談会で山口がお話させて頂いた事ですが、
それまで出来ていた事・続けていけた事が出来なくなったり、
「休みたい」と周りに伝えるのは、とっても、とっても勇気が要ります。
そういった思いもまるっと受け止めて、
一緒に休憩したり、励ましたり、悩んだり、考えたり、
また歩き出す時に、そばに誰かがいてくれる…
「安心できる」ってこういう事ではないかなぁと、山口は考えています。
そして、♪らるご♪がそんな存在の1つであれば良いなぁと願っているのです。

以前、私が失敗して落ち込んでいた時、
とある方から「実は、私もね…」とご自身の失敗談を聴かせて頂き、
ものすごく驚いた事がありました。
驚いた理由は、2つ。
「〇〇さんでも、失敗ってあるんだ…」という事と
(←それを伝えると、「なんやねん、私だって失敗あるわ、私を何やと思てたんや」と、
なんか怒られてしまいました。苦笑 この場を借りてお詫び申し上げます、はい…)、
「そんな風に、失敗を経験している事の『強み』っていうのがあるのかも知れない」
という気付き。
とある知り合いのママさんは、ご自身のお子さんに、わざと昔の失敗談を話して、
笑い合ったり、修正点を教えてもらったり(?)、
コミュニケーションの1つにしているそうです。
バリバリのキャリアウーマンさんも、ステキなママさんも、マイペースな山口も、
このブログを読んで下さっている皆さんも、
みんなみんな七転び八起きでOKなのさっ!!!笑

(スタッフ山口)

2024年5月28日火曜日

第3クール第2回家族相談会「家族交流会」

 「ねぇねぇ、心の荷物、みんなで分け合いましょう?」
~♪らるご♪の家族交流会と、スタッフ・山口の回想~

参加者の皆さんのお声に耳を傾けながら、
スタッフ一同歩みを進めてきた♪らるご♪の活動。
第3クール目に突入し、今回の活動日は汗ばむ陽気になりました。

これまでの♪らるご♪の家族相談会のプログラムは、
講座→ご家族同士の情報交換・交流という流れだったのですが、
今回は初めての「家族交流会」。
初参加の方、少しご無沙汰の方のご参加もあり、
「講座も貴重な学びの時間なんだけれど、
ぜひ他のご家族との関わりやお話をする機会をもちたい!」
という思いをおもちの方がやはり多く、
いつも以上に皆さんの熱心な「声」に耳を傾ける、
そんなステキな日となりました**

 私自身、不登校を経験した1人です。
いつも「…あの頃、どんな事を考えていたかな?」と
当時の記憶を引っ張り出しながら、皆さんの声に耳を傾けています。
今回の交流会に限らずですが、いつも感じるのは、
参加者の皆さんの「熱心な温かさ」です。
そんな中、「子どもとの関係性って、どうやって築けば良いんだろう?」
「次に親ができる事は…?」という話題に。
この話題はまさに「あるある」、よくお話されている事だとは思いますが、
答えを出すのは難しい…
皆さん、共感し、一緒に考え、励まし、心強くなり…
それでも、やっぱり難しい…。
 
あくまで私が考えている事なのですが、
人は誰でも、「こうしたいな」「こうであれば良いな」
という気持ちをもっているものなのだろうと、私は考えています。
希望、願望、切望、熱望…その根底にあるのは
「理想」や「憧れ」かも知れないし、
「焦り」や「一発逆転を狙うぞ精神(?)」かも知れません。
 不登校の状態だった時の私にもあるにはありましたが、
それを初めに両親に伝える事はなぜかできませんでした。
それでも誰かに聴いてほしくて、とにかく頷いてほしくて、
塾の先生に話してみたのを覚えています。
先生は大きく頷いてくれ、当たり前の様に背中を押してくれました。
「怒られなかった」「受け入れてもらえた」と、
ひたすら、ただひたすらホッとしたあの感覚は、今も忘れられません。

 当時、自分の「希望」を口にし誰かに聴いてもらうという事は、
その言葉に「責任」をもたなければならないと、
そんな風に考えていました。
「もしかしたら否定されるかも…」とも思ったし、
そんな風に周りを信用できていない自分も嫌でした。
だからこそ、「純粋に自分を愛していてほしい、
不登校状態になってもうすでにヤバイのに、
これ以上嫌われたりしたらどうしよう…」という対象の両親には
話せなかったのかも知れないと、今になって思う事があります。

 よく、♪らるご♪の講座や交流の中で、
「挨拶や感謝を伝える事の大切さ」や
「あなたのことを気にかけているからね、というサイン」
という様な話題になります。
熱心に聴いておられる皆さんからは、お子さんへの「愛情」を感じます。
だからこそ、♪らるご♪の家族相談会の現場は、
毎回「温かい場所」なのかも知れません。

 当時の私の様に、「ここでなら、話せるかも知れないな」
「ここでなら、安心できるな」…
そんな「心の荷物」を共感し、分け合える場所が、
皆さんにとって♪らるご♪であれたら…そんな風に願っています。

2024年4月28日日曜日

第3クール第1回家族相談会「生きづらさからの回復のプロセスと自立」

こんにちは、久しぶりにブログを担当します、猪本です。
ここ最近は初夏のような暑い日も増えてきましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、2024年4月20日(土)、
♪らるご♪家族相談会 2024年度の第1回が行われ、
3名のご家族の方々にご参加頂きました。

今回は、代表で臨床心理士の福本による
“生きづらさからの回復のプロセスと自立~
心身の回復段階の理解と望ましい対応~”
についてのレクチャーが行われました。
その中で私が印象に残ったのは、
心がつながる魔法のことば“あ・う・た”です。

“あ”はありがとう
“う”はうれしい
“た”はたすかるわ
の頭の3つをとって“あ・う・た”とされています。
では、この魔法のことばは回復過程において、
どの時期に大切かと当事者でもある私が思うには…
正直なところ、全部!の時期に有効だと思います。

私が引きこもっていたころの事を考えたときに、
その頃の心情ととてもマッチしている漫画の台詞があります。
森 恒二先生の漫画の主人公の台詞で、
「やりたい事がないとダメだと 
 夢がないとダメだと 勝てなければダメだと
 幸せじゃないと言われた
 僕もそう思った だからずっと苦しくて逃げていた
 (中略)
 それでも… それでも 母さん……
 僕は…
 僕は 僕であればいいと 言って欲しかった」
森 恒二(2009)『自殺島』1巻 白泉社 より引用
この台詞が、何度読んでも当時を思い出して私は涙が出ます。

私は今でも思うのは、
私たちの生きている社会は何かしらやってないと、
自分が認められないような感覚があります。
例えば、学校に行っていないと…仕事に行っていないと…
何かしていないと、
社会や他人は“自分”を認めてくれないという感覚です。
私も引きこもっているときはよりそれを強く感じ、
自分の存在価値についてすごく悩みました。

なので、親御さんには、
生きていてくれて“ありがとう”という気持ちで、
ありのままの本人を、存在自体の肯定の“ありがとう”
を伝えていっていただければと思います。
そしていずれ、
ご本人さんも自分自身の存在そのものを肯定できるように、
積極的に魔法のことば“あ・う・た”を使って欲しいと思います。

実際、私も動けるように、外に出れるようになっていったのは
「今はこんなどうしようもない自分だけど、

何かできることがあるんじゃないか」
と思えるようになってから、少しずつ動けるようになっていきました。

それでは、また来月、よろしくお願いします。
(スタッフ 猪本)


2024年3月20日水曜日

2/24 こころの回復プロセス解説講座~みんな、みんな、「オンリーワン」

 2月17日で一旦区切りのついた、♪らるご♪家族相談会。
2月24日で開催したイベント「こころの回復プロセス解説講座」は、
それぞれのスタッフが、それぞれの思いや手応えを胸に準備を進めてきました。

参加者は決して多くはありませんでしたが、
だからこそのアットホームな雰囲気と温かさの中に
「熱心さ」が感じられるステキな場となりました。


♪らるご♪のスタッフの一員として実感している事は、
カウンセラーとして活動しているスタッフ、
キャリアや自立についての不安に寄り添うスタッフ、
関心が高まっている医療現場に関わるスタッフ、
元当事者の親という立場から、一言一言に重みのあるスタッフ…

それぞれが大切にしている「信念」や考え方のクセがあって、
とても面白いなぁという事。

もちろん、スタッフで誰かに元気になってもらうための
「作戦会議」をしていると、視点が違ったり、
意見が少しずつ異なっていたりもします。

そんな中で、「なるほど!」や「どうして?」、

「学校現場で働く社会福祉士の私としては
『福祉と繋がるという事=今、まさに辛い思いをしている方々への
安全な生活を守る手立て』だけど、
♪らるご♪の現場で大切にされている事は、
『福祉を知るという事=安心のためのお守りの様なもの』なのか…」
等、気付きや感動がたくさんです。

今回、このイベントでスタッフそれぞれが発信する話題に
耳を傾ける中で心から実感した事は、

「スタッフそれぞれが活躍しているフィールドの中で、
どれが一番とか、どれが重要とか、そんな事ではなく、
みんな『オンリーワン』なんだ」という事。

参加者の皆様もそれを受け入れ、
1つ1つの話題を真っ直ぐに聴いて下さっていたからこそ、
あの様な温かい雰囲気だったのだろうと思います。

もちろん、♪らるご♪スタッフだけでなく、
♪らるご♪に関わって下さっている皆さん、
これから♪らるご♪に繋がって下さる皆さん、
♪らるご♪の活動を応援し見守って下さる皆さん。

皆さんが、ご自身を大切にできる世界が素敵だ。

私自身、時には自分自身に八つ当たりしてしまったり、
自分自身の良くない所ばかりが気になって、
しんどくなる事もあります。

時々、これまでの経験を思い出して落ち込んだり、
「もっと、もっと頑張らないと…!」と、
冷静になれた時には「…我ながら意味分かんないな」
と思うくらい。苦笑、
肩に力が入っている時があったりもします。

でも、「この経験そのものも
誰かの『元気』に変えられるかも知れない」と思える様になった時、
自分自身を以前より愛してあげられる様になりました。

いわゆる「ナンバーワン」の自分じゃなくても、
「オンリーワン」の自分がそれなりには良いと思えて、

同じ時を過ごしてくれる「オンリーワン」の誰かがいる
という事は、幸せなのだと思える様になりました。

ありがたいなぁ~…なんだか、
そんな事をつらつらと思うキッカケとなったイベントでした**

年度末が迫る慌ただしい日々ですが、
深呼吸して「オンリーワンだっ」と呟いてみるのも良い…
かも知れない?笑

(♪らるご♪スタッフ 山口)






2024年2月16日金曜日

第12回 福祉の支援について 親と子 たとえ歩幅が違っても、「心」と「心」を合わせるために

 なんともう、家族会は今年度最終回になってしまいました!
今年ももう2月が終わる?今年は1日多いけれど…早すぎますね。

京都は桜の名所もたくさんあるのですが、
梅も見どころがあちらこちらにあります。
親御さんの近況のお話の中でも、
「子どもと梅を見に行って…」という話が出て、
梅情報の交換をしたりするシーンもありました。
季節を感じながら暮らすっていいですね!

今回は8名のご家族の方に、
社会福祉士の山口から「居場所」についてお話をしました。
ずっと家に一人でいる子どもを見ていると、
親としては家族以外の人と話す場所をもって欲しいと願いますよね。
わたしも長男が不登校の時、
「自分以外の誰かに、誰でもいいから息子を見て欲しい」と思って、
習いごとや居場所など家以外の場所を必死で探しました。
結果は、ことごとく撃沈…どれも長くは続きませんでしたが、
ふりかえってみると動くきっかけにはなったかなと思います。

家族会では、「その人にとっての居場所」ってなにか?
ということを考えました。
誰かに繋がることや居場所という器に行くことが大事なのではなく、
「自分にとって居心地がいい人がいる空間、安心安全な空間」
を居場所と呼ぶというお話でした。
それが、♪らるご♪スタッフの体験のようにピアノ教室の先生でも、
予備校の先生でもいいし…

そういう外の居場所ができてくると、
ますます内の居場所がひとやすみできる場所、
戻れる場所になれたらいいですよね。
お子さんにとってご家族がそういうこころの居場所に、
またご家族にとって♪らるご♪がそういう居場所になれたら
いいなと願っています。

自分の小さい頃を振り返ってみても、
そういう居心地の良い空間って「ここだ!」みたいに
一発ではわからなかったなぁ…
いろんなところに行ってみて、いろんな人に出会ってみて初めて
「なんか、ここは違うな、疲れた」とか「あー、案外楽かも」とか
「行かなきゃと思うとちょっと気は重いけど、
次回もがんばって行ってみようかな」
みたいにじわじわ感じるもののような気がします。
それでいいし、それがいいと思います。

違うとおもったらストップしていいし
次の「わたしの居場所探し」へスキップしてもいいし
どんどん、トライアンドエラーしたらいいし…

探しながら動く。動きながら探す。
自分にとって居心地のいいスペースを探していきましょう!
親自身もねっ!

(スタッフ藤原)


2024年1月28日日曜日

第2クール第11回家族相談会『就労支援について~自立に向けて~』

 こんにちは、久しぶりにブログを担当します、猪本です。
ここ最近は冬らしい寒さが続いておりますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、2024年1月21日(日)、
♪らるご♪家族相談会3クール目の第5回が行われ、
10名のご家族の方々にご参加頂きました。

今回は、スタッフ藤原による“就労支援”についてのレクチャーが行われました。
その中で私が印象に残ったのは、
“行動できる環境を探します”のうちの
「苦手なことを避ける」という部分です。
苦手なことを避けるにはまず自分の苦手なことを知っていくことですが、
それを知ると自分の苦手な部分がクローズアップされて、
最初は落ち込むかもしれません。
でも、その苦手な部分を知ることで私は2つ気づけたことがあったので、
それを書こうかと思います。

私は引きこもり傾向だったときに、
<外に出るには絶対に人に慣れないといけない>
<人混みが平気にならなければ、到底、次のステップ(進学・就職)には進めない>
と思い込んでいました。
しかし、やっとの思いで気合を入れて外に出ると
人の笑い声は自分を笑っているように聞こえるし、
人の話し声は自分の噂をしているように思えるし、
帰ると緊張がとけて疲れて頭の芯が痛くなり、
こんな状態では…と自分を責めて落ち込んでいました。
振り返ると、自己肯定感の低さがかなり影響していたと思います。

では、今はどう変わったかというと、
<人混みが苦手な自分がいていいんだ>
と思えるようになってきました。
苦手な自分の部分を受け入れられたことで、
以前より自分を責めなく、許せるようになりました。
言葉にすると「苦手やし、しゃーないか」と言う感じです。
これがまず一つです。

もう一つは、苦手なことを頑張った・頑張っているんだなと
思えるようになったことです。
前よりは薄れてきていますが、電車・バスやレストランなどの場での
人の笑い声や話し声は未だにあまり好きではありません。
でも“人混みが苦手”は、社会生活を生きる上で
どうしても避けられない場面が出てきます。(通学や試験など)
そんな時はやはり気合を入れて、
自分を奮い立たせて乗り切るしかありません。
乗り切った後は、今日はしんどかったけど
自分頑張ったなと思うことが今はできます。

ただ、この2つ目は、苦手なことを乗り切れるだけの
エネルギーが足りていればという条件があります。
(その判断は難しいですが、当事者の自分が一番分かっているかも…?)
もし、無事に乗り切ったのならば相当な頑張りです。
つまり他の人よりもマイナスからのスタートで、
その状況を乗り切ったという事です。
もちろん、苦手を努力で得意に変えれる人もいるかと思います。
それが出来たら最高ですが、
マイナスからのスタートなので、中々大変です。
なので、まずはマイナスからのスタートで頑張っている自分を
認めてあげてほしいと思います。

苦手なことを知ること、決してマイナスばかりではありません。
もし避けられない苦手なことをこれから頑張ろうとしている、
もしくは頑張ってきたことが見つかったら、
自分を褒めてほしいし、

親御さんも気づいたら褒めてあげてほしいと思います。

それでは、また来月、よろしくお願いします。
(スタッフ 猪本)

2023年12月27日水曜日

第2クール第10回家族相談会「家族システムから家族を見る」

 家族相談会はこんな会です

12月の家族相談会は、寒い日にもかかわらず6名の親御さんがご参加くださいました。
今年3月から第2クールが始まり、前半期は毎回10名以上のご参加がありましたが、
後半期になってからは個別相談を始める方もあって、ご参加は6~7名になり、
ゆっくりお話して頂いています。

ひきこもっているご本人は、外につながりを持ちにくいので、
♪らるご♪ではご本人に日々かかわっていらっしゃる親御さんに、
親子関係を改善する方法や情報をお伝えするために、 
毎月テーマを決めてご家族とご本人のコミュニケーションに役立つ心理学や
就労支援、福祉の講座をしています。
今月は、家族をシステムとして見る「家族システムズ・アプローチ」の視点から、
親子関係を客観的にとらえてみました。
日ごろ考えずに言っている言葉が悪循環を呼び起こし、
関係がこじれてしまうことも・・・。

これまで約1年半の間このような家族相談会を続けてきて、
ご家族の関係や親子関係に良好な変化の手ごたえを感じています。
親御さんを通じてオンラインでご本人が♪らるご♪スタッフと
交流する場面も見られるようになりました。

個人の性格やそれぞれの経験が違っているように、
ご家族の形態や状況はそれぞれに違います。
そのご家族の歴史やありようとご本人の人物像を
丁寧にお聴きしてご本人への理解を深めていき、
次のステップへ踏み出すお手伝いをするためにスタッフは議論を重ね、
どうしたらより良い支援ができるかを考えています。
(♪らるご♪代表 福本)

おとうさんもつらい

参加者の皆さんは、具体例を織り交ぜた
福本のレクチャーから感じることがあったようで、
後半の交流の時間で、
日々の家族との関係を振り返りながらの話が弾みました。
ターゲットはだんだん「父親」「夫」に絞り込まれ…

子どもに心配なことが起こったときの父親の関わり方はさまざま。
積極的にかかわったり、うまく母親を支えてくれる人もいる一方で
母親に任せっぱなしの人、理解しようとしない人もいらっしゃる。
最近では母親ひとりですべてを背負っている人もいて、
そこにはまた違うしんどさがたくさんあります。
学ぶことで自分自身や家族のことを少し客観視し、
その上でいろんな人の話を聴くことで自らを振り返り、気づきがあり、
これが家族相談会のいいところだなあと感じています。

父親は往々にして「こんなことをしていてはダメだ」
と厳しい視線で子どもを見てしまい、
何とか受け止めようとする母親と対立関係になることもよくあります。
それでも子どもの苦しさがわかるにつれ、少しずつ変化されるので
子どもに対する思いが強いからなのだなあと感じています。
私の夫もそうでした。
今思えば、時代は変わりつつあるとは言え「一家の大黒柱」という責任感で
父親自身が世間の荒波と戦っているので仕方ないのかなあと。

参加者さんの中にお父さんがお一人。さぞ居心地が悪かったかと。
それでも真剣に耳を傾けて、父親の思いも語ってくださいます。
来てくださってありがとうございます。
今日、何か感じたことを持ち帰っていただくと、
お家の空気が少し変わるとはず。

自分の思いを語る場があまりなく、
つらさを胸にしまいこんでがんばっていらっしゃるお父さんも
ちょっと荷物を下ろしてくださったら、
ご自身もご家族も生きやすくなるのではないでしょうか。
家族相談会でそのお手伝いができたらと思っています。
(事務局 南野)



第3クール 第3回家族相談会「就労支援について~自立へ向けて~」

  みんな、みんな、「七転び八起き」 ~挑戦と失敗と、安心と笑顔と~ うだる様な暑さの中、8月17日、♪らるご♪家族相談会が開催されました。 相談会は月に一度の開催ですが、毎回「どんなテーマにしよう」 「どんな内容なら、『役に立つ!』って喜んで下さるかな」と、 時間をかけてスタッ...